イソギンチャクは半分植物、半分動物であることが遺伝子研究で判明

その他の生物

イソギンチャクは生物分類上、無脊椎動物になります。

ゆっくりですが、移動もできるので動物であるように思われますが、遺伝子上は少し違うようです。


イソギンチャクは、少なくともその遺伝子コードに関しては、半分植物で半分動物という変わり者であることが新しい研究で示唆されました。

2014年3月18日(火)にGenome Research誌に発表された研究によると、”イソギンチャクの遺伝子は動物のものに似ているが、それらの遺伝子が発現するかどうかを決定する制御コードは植物のものに似ている”とのことです。

さらに、単純なイソギンチャクに見られる遺伝子相互作用の複雑なネットワークは、広く分岐したより複雑な動物に見られるものと類似しているのです。

ウィーン大学のミカエラ・シュワイガー研究員は、「イソギンチャクが、ミバエや他のモデル動物と同様の遺伝子制御要素の複雑な景観を示していることから、この複雑な遺伝子制御の原理は、約6億年前のヒト、ミバエ、イソギンチャクの共通祖先に既に存在していたと考えられます」と声明の中で語っています。

ミバエ…ハエ目ミバエ科に属するハエの総称

ゲノムの大きさは、その生物の体の単純さや複雑さに対応しないため、遺伝子間のリンクやネットワークがより複雑になることで、より洗練されたボディプランが可能になるという仮説を立てた科学者もいます。

ウィーン大学のシュワイガー教授らは、イソギンチャクのゲノムを解析し、タンパク質をコードする遺伝子を特定するだけでなく、プロモーターやエンハンサーと呼ばれる、遺伝子発現のボリュームアップやダウンに役立つコードの断片も評価しました。

研究チームは、イソギンチャクのシンプルな構造には、ミバエやヒトなどの高等動物に見られるような複雑な遺伝子相互作用のネットワークが隠されていることを突き止めました。

このことは、より複雑な遺伝子ネットワークは常により精巧なボディプランと相関するという概念を覆し、また、このレベルの遺伝子制御の進化は、イソギンチャク、ミバエ、ヒトが分岐する前、約6億年前に起こったことを示唆しています。

参考:Sea Anemones Are Half-Plant, Half-Animal, Gene Study Finds (nbcnews.com)

後半はかなり難しかったのぉ

ワシでも理解するのに時間がかかったわい


メガネフクロウ教授の付け足しメモ

イソギンチャクとカクレクマノミは共生関係にあるんじゃ


イソギンチャクと共生関係にある魚類や無脊椎動物は数種類いますが、最も有名なのはカクレクマノミです。共生者はイソギンチャクの刺細胞によって外敵から身を守り、イソギンチャクはその糞に含まれる栄養分を利用しています。

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