イギリス・イーストサセックス州の小さな川に、アザラシが出現しました。
洪水により川が増水したことで、水門を通り抜け、木や葦の生い茂る場所まで入り込んでしまったのです。
レスキュー隊はアザラシを捕獲し、近くの開けた川まで運んであげることにしました。


木や葦が生い茂る川の中をアザラシが泳いでいます。
ザ・レイルウェイ・ランド・ワイルドライフ・トラストのスタッフは、朝、窓からウィンターボーン川を泳ぐアザラシを見て驚きました。アザラシの行動を心配したスタッフは、2つの水門を通って流れに入ったに違いないと考え、イーストサセックス野生動物救助救急サービス(WRAS)の救助隊を呼びました。

MBEオペレーション・ディレクターのトレバー・ウィークス氏が現場に駆けつけ、状況を確認しました。「このサイトをいつも利用している通りすがりの一般の方が、以前ウィンターボーン川でアザラシを見たことがあると言っていました。アザラシは洪水で水量が多くなったため、葦の心臓と呼ばれるエリアに入ることができたのです。しばらくアザラシの行動を観察していると、アザラシがウィンターボーン川に戻る方法を見つけるのに苦労していることがすぐにわかりました」
トレバー氏は、Uckfieldに拠点を置くBritish Divers Marine Life Rescue※の同僚を呼び出して、状況を把握する手助けをしました。
※British Divers Marine Life Rescueは、1988年に設立された英国の慈善団体であり、英国を代表する海洋哺乳類救助組織
「私が到着したとき、トレバーは私を案内してくれましたが、彼がセカンドオピニオンを求めた理由がわかりました」と、British Divers Marine Life Rescueのジュリア・ケーブル氏は言います。 「非常に困難で異常な状況であり、急いで捕獲を行うつもりはなかったので、しばらく様子を見ることにしました」
ウーズ川の潮の流れが変わり、ウィンターボーン川から水が流れ出し、洪水は減少し始めましたが、救助隊はアザラシが明らかに陸地を通って外に出ようとしているのを確認しました。レスキュー隊は遠くから監視を続け、人を遠ざけ、アザラシの行動をチェックします。

アザラシが「葦の心臓」に隣接する浸水した森林に移動することを決めたとき、レスキュー隊の方針は突然変わりました。 ジュリア氏とトレバー氏は、アザラシが侵入した場所に大きな金属製のフェンスパネルを移動させ、水深の深い場所への脱出を断ち切ったのです。

「アザラシがこの土地を渡ってウィンターボーン川へ行こうとするか、”葦の心臓”に戻ろうとするか、それを待っていました。しかし、アザラシは突然、塞がれていた逃げ道のすぐそばまで行こうとしたので、ジュリアはタオルを投げて捕まえようとしました。私はジュリアを助けるために網を持って前に出て、二人で気性の荒いアザラシを捕まえることができました」とトレバー氏は語っています。

「トレバーと私は泥まみれになり、捕獲には理想的な場所ではなかったのですが、おそらく最高のチャンスだったと思います。トレバーがアザラシの上に乗って固定すると、私は木箱を用意し、生き生きとしたアザラシを動物用救急車に乗せました」とジュリア氏。
「最初は片方の目が少し心配でしたが、ケージに入ってからよく見てみると、目は正常で、アザラシは本当に健康な状態であることがわかりました」とトレバー氏は言います。


アザラシがそのままウィンターボーンストリームに戻るのを避けるため、アザラシはニューヘイブンマリーナのスリップウェイまで輸送され、放流されました。

最後は少し振り返ってお礼を言っているようにも見えたのぉ
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