牛の飼料に海藻を混ぜることで地球温暖化の原因となるメタンガスの排出を抑制できるか?

その他哺乳類

地球温暖化の原因と言われているのが温室効果ガスです。地球全体の問題として、このガスの排出を減らす努力が各地でなされています。

その中で、畜産業におけるメタンガスの排出は大きな課題の一つになっていますが、牛の飼料に海藻を混ぜることでメタンガスの排出を抑えることができるのではないか、というアプローチが研究されているそうです。


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牛に海藻を与えることでメタンガスの排出を抑制できる可能性がある

海藻のイメージ

米国のビゲロー海洋科学研究所の研究チームは、米国農務省から1000万ドルの助成金を受け、牛によるメタン排出を削減するための研究を続けているところです。2019年に開始された調査の過程で、科学者たちは、牛の飼料を通常の穀物から海藻に置き換えることで、大気中に放出されるメタンの量を20パーセント減少させることができることを発見しました。

メタンは最も強力な温室効果ガスのひとつで、二酸化炭素の30倍もの熱を閉じ込めるため、地球温暖化の原因のひとつと言われています。牛は、ガス抜きやゲップによって大量のメタン(メタン総排出量の約25%)を大気中に放出することが知られています。

「近年、脱炭素社会を目指す努力が懸命になされていますが、牛の食生活を変えるという点ではまだまだ改善できることがたくさんあります」と、ビゲロー研究所の上級研究員でシーフード・ソリューションズ・センターのディレクターであるニコル・プライス氏は言います。

ニコル・プライス氏

ビゲロー研究所は過去2年間、牛の餌を海藻類に変えることでメタン排出量を削減できる可能性を評価するためのツールを開発してきました。科学者たちは、栄養豊富なメイン州の様々な海藻が、牛のメタン排出を減らすだけでなく、牛の健康や、牛が放牧されている場所の土壌の質を改善するのに役立つかをテストしました。

「これは、私が携わった研究の中で最もエキサイティングなものの一つです。また、この地域の酪農家や海藻農家を直接支援することができます」

プライス氏によると、新しい海藻製品を作ることはメイン州の海藻養殖産業を強化し、重要な栄養素のリサイクルを助け、様々な海の状態を改善し、酪農産業に牛や地球全般の健康を向上させる力を与える可能性があるそうです。

科学者たちは数種類の海藻をテストし、飼料添加物の候補を探しました。

バーモント大学動物栄養学准教授のサブリナ・グリーンウッド氏はこのように話しています。

「海藻の種類によって、牛のルーメン(第一胃)内の複雑な微生物環境に与える影響は異なります。このプロジェクトのアプローチは、牛と環境の両方にとって素晴らしいものとなりうる天然栄養補助食品の特定と改良を推し進める素晴らしい機会を提供するものです」

reference: Feeding cattle seaweed could reduce methane emissions • Earth.com

こうした研究によって地球環境が少しでも良い方向に進んでいってもらえたらと思うんじゃ

コメント

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