アメリカ・テネシー州北西部のふれあい動物園の近くでラクダが逃げ出し、2人が殺害されたため、ラクダを安楽死させたと当局が発表しました。
2022年3月14日 ワシントンポスト紙の記事から引用
オビオン郡保安官事務所によると、木曜日の午後、シャーリーファームの近くでラクダが人々を襲っていると通報を受けました。保安官代理が現地に到着すると、2人の人間が地面に倒れて意識不明になっていました。
ラクダは到着した警察車両に対しても攻撃し、保安官代理が犠牲者の一人を安全な場所に移そうとすると、彼らの方へと向かっていきました。そのため、現場にいる全員の安全のためにラクダを殺さなければならなかった、と当局は声明を出しています。
犠牲者は、テネシー州リッジリーのボビー・マセニーさん(42歳)、テネシー州オビオンのトミー・ガンさん(67歳)の二名と判明しました。二人は現場で死亡が確認されましたが、正式な死因は発表されていません。
月曜日、ワシントンポスト紙がシャーリー・ファームにコメントを求めると、名前を明かさない人物がその電話に応じ、「私たちは悲しんでいる」と述べ、それ以上のコメントを避けました。
ラクダがどのように逃げ出したのか、なぜ攻撃してきたのかは明らかになっていません。獣医師でラクダの専門家であるバーナード・フェイ氏によると、ラクダは大人しい動物で、人間との関係も良好だと言います。
しかし、ラクダはストレスや恐怖を感じたとき、あるいはオスの場合は発情期(米国では毎年11月から3月)に、特定の状況で危険な行動を示すことがあり、ラクダの事故の多くは発情したオスが起こしたものだと述べています。
彼らの攻撃的な行動は通常、「足で蹴ったり、時には噛み付いたりする程度だが、時には人を追いかけて走り、人の上に横たわり、その重みで人を押しつぶすことで殺すこともある」と言います。
Live Scienceによると、ラクダは種類によっては身長1.8メートル、体重900キロ以上になり、必要なときには時速64キロで走ることができます。
フェイ氏によると、発情期にはおとなしい雄ラクダでさえも”狂う”ことがあるそうです。それでも、飼い主が適切に管理できていれば、事故はそうそう起きないとも言っています。
とはいえ、ラクダによる事故は近年でも何件が発生しています。2015年、テキサスの農場で、発情期の雄ラクダが2人を踏みつけて死亡させました。2017年には、フロリダ州の女性が、ジェファーソン・デイヴィス邸跡でラクダに噛まれ、骨折などの重傷を負ったと南部連合団体を訴えています。そして翌年には、ピッツバーグ・シュライン・サーカスで、驚いたラクダがテントを切り裂き、6人の子供が怪我をしました。
reference: Loose camel kills two people near Shirley Farms petting zoo in Tennessee – The Washington Post

どんな動物でも人間にとって危険はあるんじゃな
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