ラルフ・ドーンさんは、ハーレーという名前のゴールデンドゥードル※に初めて会ったときから、彼が特別な犬であると感じていました。
ゴールデンドゥードルはゴールデンレトリバーとプードルのミックス犬です。温厚で賢く、低アレルギー性であるということで近年人気の犬種です。ただし、抜け毛が少ないことを理由に低アレルギー性であるとされていますが、低アレルギー性の犬種はないという研究結果もあります。

ハーレーはいつでも子供や動物たちに惹かれ、一緒に住んでいる猫を溺愛しています。セラピー犬の資格も持っており、老人ホームの入居者に元気を与え、地元の図書館の読み聞かせの時間に子供たちを訪問するのをいつも楽しみにしています。
ラルフさんは、「子犬のときから、彼はとても優しい心を持っているとすぐにわかりました」と語っています。「彼はいつも子供や動物に対してそうなんです。彼はみんなを愛しています」
湖を泳ぐハーレー
ドーンさん一家はバージニア州カルペパーにある湖畔に住んでいます。6月のある日、ラルフさんはハーレーが呼んでも来ないので心配になりました。
ふと湖に目をやると、ハーレーは岸から約200メートルほど離れたところを泳いでいるではありませんか。そして、よく見てみると一匹ではないことに気がつきます。

ラルフさんが驚いて見ていると、生まれたばかりの小さな鹿を追いかけながら陸に向かって泳ぎ始めました。やがて子鹿はハーレーの後をついてくるようになり、ハーレーは子鹿を置いていかないよう気遣っているようでした。
岸に着くと、ハーレーは子鹿が水からあがるのを助け、まるで母親のように子鹿を舐めてあげていました。

「ハーレーは子鹿から離れようとしませんでした。ただただ子鹿と触れ合い、舐め続け、世話をし続けていました」
ラルフさんは数分間、このかわいい二匹の様子を見ていましたが、近くに母鹿が現れたことに気がつくと、母子が再会できるようにハーレーを家の中に連れて入りました。そして、母鹿と子鹿が一緒に森へ帰っていくのを家の中から見送ったのです。
翌朝の出来事
しかし、信じられないことにこの話には続きがあるのです。
翌朝、ハーレーは家の窓から窓へと必死に走り回っていました。ラルフさんは何事かと外に出てみると、子鹿の鳴き声が聞こえてきました。ハーレーを外に出してあげるとまっすぐ子鹿のほうへと走っていったのです。
「ハーレーは木々の中に入っていき、子鹿を見つけました。子鹿は鳴きやんで、尻尾を振って鼻を触れあい、匂いを嗅ぎ合っていました」

ハーレーと子鹿はお互いに無事であることを確認しながら再会を喜び合っていると、やがて母鹿が子鹿を迎えにやってきました。森へと帰っていった鹿の親子は、これ以降二度と庭に戻ってくることはありませんでした。

ラルフさんがハーレーの救出劇を写真とともにFacebookで紹介すると、人々はハーレーの優しさに感動し、同じように応援してくれました。
「多くの人に感動と喜びを与えることができて、とてもうれしいです」とラルフさんは話しています。
reference: Therapy Dog Plunges Into The Water To Rescue Tiny Fawn From Middle Of Lake. (inspiremore.com)、Goldendoodle – Wikipedia

律儀な鹿の親子はお礼を言いにきたんじゃな
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