食虫植物の巧妙な作戦を堪能しよう(動画)

動物の動画

皆さんは食虫植物をご存知でしょうか?

その名のとおり虫を食べる植物なのですが、彼らが虫を捕らえる作戦はなんとも巧妙で多岐にわたります。

ここではそのいくつかをご紹介します。


まずはこちらのアニメーションで食虫植物を学んでいきましょう。

※日本語字幕あり

「こちらの6匹は今から一風変わった死に方をしますが彼らはまだ知る由もありません」

「彼らは一匹ずつ見事な捕食芸を披露する食虫植物の餌食になります」

「世界中で600種以上の植物はその栄養分を一般的な補給源である日光、水分、土に加えて、昆虫、微生物、そして、なんとカエルやネズミからも補っています」

「科学者によると、植物の食虫性の獲得はこの地球上で少なくとも6回別々に発生していて、植物にとって食虫という適応は大きな利点になるのではないか、と考えられています」

「食虫植物は植物にとって重要な栄養分である窒素、リン、カリウムが不足する強酸性土壌に生育しています。このように厳しい環境では獲物をおびき寄せ捉え消化できる植物の方が栄養源は土壌だけという植物よりも有利です」

「嚢状※(のうじょう)葉植物が覇権を握るおよそ生命活動に適さない沼を見てみましょう。水差し型の嚢状葉の鮮やかな色と魅惑的な香りに引き寄せられたハエは近づいて蜜を吸います。しかし、この嚢状葉の蜜にはコニインという昆虫にとっては強い麻酔作用のある成分が含まれています」

※嚢状…ふくろのような形

「コニインが効き始めるとハエの動きは鈍くなり、つまずいて漏斗の底の液体の中へ落ち込んで溺れてしまいます。液体中の酵素と細菌がハエをゆっくり分解して植物が葉から吸収できる大きさに非常に細かく溶かしていきます」

「ときおり大きめな獲物も嚢状葉の致命的な漏斗に転げ落ちます」

「2匹目の犠牲者はねばねばしたモウセンゴケと対決します。モウセンゴケの小さな葉からは粘度の高い粘液が分泌されます」

「アリはこのべたつく液体にたちまち囚われてしまいます。アリはもがくうちに酵素によって分解され始めます」

「特殊な触毛がアリの動きを察知して巻き付き、窒息させるように締め上げていきます」

「アリが窒息すると(窒息には1時間もかかりませんが)、触毛が再び開かれて次の犠牲者を待ち構えます」

「次の標的はゲンリセアの地中の螺旋のなかで生命を終えます」

「この生物はエサを求めて隙間から根のようなものに入ります」

「しかし毛だらけの迷路の中ですぐに迷ってしまいます」

「内向きに曲がった毛によって脱出を阻まれ、誘導された先の合流部は消化酵素が入っていて酸素が致命的に少ない空間です」

「近くの池の濁った水の中では、オタマジャクシが知らず知らずタヌキモの方向に泳いでいきます」

「タヌキモは最も敏捷な食虫植物です。オタマジャクシがタヌキモの「毛」に触ると、数ミリ秒以内に”はねぶた”が開きオタマジャクシを吸い込みます」

「体の半分だけ囚われたオタマジャクシは自由になろうともがく一方で植物に取り込まれた部分は消化されていきます。その先数時間にわたってオタマジャクシのもがきは植物の捕食行動を誘引し、その度に植物の中にどんどん取り込まれ生きたまま少しずつ消化されていきます」

「さてこちらの甲虫は甘い香りの蜜にうっとりしています。蜜の出どころにどんどん近づいた甲虫は、世界で最も有名な食虫植物の葉に停まってしまいます」

「葉の表面に生える細かい毛が虫の着地を感知してハエトリグサの口がぱちんと閉まります。葉のトゲが噛み合って虫の運命が定まります。一旦閉じると葉は外付けの胃のような働きをし昆虫の軟組織を消化します」

「数日後、葉が再び開く時には昆虫の外骨格しか残っていません」

「最後まで生き残ったカゲロウを見てみましょう。ムシトリスミレに近づくとカゲロウは、球状の粘ついた液体よりも高いところで合図する花に向かいます」

「カゲロウは花びらに降り立ち蜜を吸って無傷で飛びだちます。花の長い茎は特定の昆虫を捕食器官から遠ざけることで授粉する昆虫をただの獲物と区別することができます」

「こうしてカゲロウは末長く実りの多い人生を―」

「おっと」

最後は食虫植物からは逃げおおせましたが、カエルに食べられてしまいましたね。

一口に食虫植物と言っても色んな種類がいることがわかったのぉ

どの植物もなんとも巧妙に虫を誘っているんじゃな


次は実際にハエトリグサとモウセンゴケが獲物を捕らえる様子をみてみましょう。

ご想像どおりのシーンがたくさん出てきますので苦手な方はご注意ください。

まずはハエトリグサです。

カエルが葉の中央まで進むと、葉が閉まってあえなく捕らえられてしまいました。

先の動画でも紹介されていましたが、食虫植物は虫だけでなくこのような大物を捕らえることもあります。

カメムシもあえなく捕まります。

ナメクジも標的になりえます。

今度はモウセンゴケです。

赤色の長い毛から出る甘い香りに誘われて近づくと、べたつく液体に捕まってしまいました。

粘毛と葉が包むように曲がって虫を消化吸収していきます。

最後はハエトリグサに捕まるカタツムリですが、今回は運よく抜け出せましたね。

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ハエトリグサの育て方を解説します。〔栽培環境・日当たり・置き場〕肥料分の少ない用土で鉢植えにして栽培します。秋から梅雨明けまでの時期は日当たり、風通しともによい場所に置きます。真夏の一番暑い時期だけ午後は日陰になる場所に置き、風通しを図りま...

メガネフクロウ教授の付け足しメモ

ハエトリグサの花言葉は・・・「魔性の愛」

なんだかわからんが恐ろしいのぉ

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