地中に住むハダカデバネズミは隣の巣穴へ侵略し、子供を誘拐して奴隷にする

その他哺乳類

ハダカデバネズミは、哺乳類の中でも稀有な能力を多数持つことで知られています。

東アフリカの乾燥した地域でモグラのように地中で生活する彼らは、低酸素状態に長時間耐えることができ、無酸素でも18分間以上生存することができます。さらに、がんに対して高い耐性があり、体長10cm程度の動物としては異例の長寿(最長32歳という記録)で、最も長生きするげっ歯類でもあります。


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女王と労働階級の社会

他に、哺乳類のくせに変温動物のように自ら体温調節ができないことや、皮膚に痛みを感じないことなど、変わった点を挙げればきりがないほどですが、今回重要になる点は哺乳類でありながら真社会性の社会構造を持っているという点です。

真社会性とは、通常ハチやアリなどの社会性昆虫でみられる高度に分化が進んだ社会構造で、集団の中に不妊の階級を持つことが特徴です。具体的には、集団内に女王のような個体と働きバチのような労働階級があり、繁殖を行うのは女王のみであるということです。こうした集団内では子育ては共同で行われます。

ハダカデバネズミも哺乳類としては最大級の300匹を超えるコロニーを形成し、女王と働きネズミの階級がはっきりと分かれています。女王は1回の出産で最大30匹の子供を産むことができ、部下のメスに自分のホルモン入りのウンチを食べさせて子守をさせます。

さらに、彼らは他のコロニーから子供を誘拐して奴隷にするというのです。

誘拐行為の発見

1990年代初頭、研究者たちはケニアで長期的な野外調査を行うため、ハダカデバネズミを捕まえて放し、追跡調査を行いました。その結果、26のコロニーが近隣のコロニーに巣穴を拡張していることがわかりました。侵入されたコロニーのうち、13のコロニーで個体が確認されなくなりました。

一年後、あるコロニーの中に侵入されたコロニーにいた2匹の子ネズミがいるように見えましたが、研究者たちは確信が持てませんでした。そこで遺伝子分析を行った結果、やはり侵入されたコロニーにいた子供が連れさられていたのです。

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誘拐という収斂進化

誘拐された子ネズミは奴隷として労働階級に加えられていました。

ハダカデバネズミの誘拐行動は、これまで実験室という不自然な環境で目撃されたことはありましたが、野生で確認されたのは今回が初めてでした。

誘拐は霊長類の一部でも見られますが、研究チームはこの行動が、奴隷を作るアリ(Formica sanguineaなど)で見られるものにより似ていると指摘しています。この種の昆虫は、他の種の幼虫やサナギを奪い、労働力として育てるのです。

このように、同様の生態的地位におかれた複数の動物たちが、全く関係のない種でありながら身体的・行動的に似た特徴が生じるという進化現象は、収斂進化(しゅうれんしんか)と呼ばれています。

研究者は、「今回の観察方法では誘拐行為が記録される可能性が低いにも関わらず、実際に記録されたことから、ハダカデバネズミではこの行動が一般的で、より大きなコロニーへと拡大するための重要な推進力となっている可能性があります」と説明します。

もしそうだとすれば、ハダカデバネズミのコロニー間の激しい攻撃性が、より大きなコロニーへと進化を促し、奴隷制によって拡大したコロニーがさらに近隣のコロニーに対して優位性を高めているのかもしれません。

しかし、これは現時点ではまだ推測に過ぎません。今のところ確認されたのは二匹の誘拐だけだからです。研究者たちは、埋め込み型トランスポンダーのような新しい追跡技術がこの誘拐行為をより詳細に観察するのに役立つと期待しています。

この研究は、Journal of Zoology誌に掲載されています。

reference: Naked mole rats kidnap other mole rat babies. And the creepiness doesn’t stop there. | Live Scienceハダカデバネズミ – Wikipedia真社会性 – Wikipedia

階級社会に奴隷制…ハダカデバネズミはなんだか恐ろしい奴らじゃ

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