イギリスの画家、ロバート・E・フラーさんは野生動物を描くことを得意としており、創作活動の傍ら動物保護にも力を入れています。
2022年1月、彼が自宅の庭の木に作った巣箱に、モリフクロウのカップルが巣作りにやってきたところから物語が始まります。
ルナが戻ってきた

このモリフクロウのカップル、ルナ(♀)とボンバー(♂)は昨年もここで繁殖に挑みましたが、そのときは失敗に終わってしまいました。
昨年から巣箱を改修していたため、一年ぶりに戻ってきた二匹は少し驚いていたようでしたが、すぐに気に入ったようでおがくずの中にくぼみを作り、卵を産む準備を始めました。
実は、ルナもこの場所で育ちました。孤児となっていたルナを、野生のモリフクロウのカップルが自分の子供として育ててくれたのです。
二年越しの繁殖

しばらくすると、ルナは最初の卵を産み、それから2~3日おきに計3個の卵を産みました。ルナが卵を温めている間、ボンバーは餌を届けにやってきます。
しかし、1か月が経っても、ルナが温める卵が孵化することはありませんでした。
さらに悪いことに、ルナがいる巣にニシコクマルガラスがやってきて、巣の入り口に大量の材料を持ち込むようになったのです。彼らもここで産卵しようとしているのでしょう。数時間のうちに巣の入り口は小枝でいっぱいになり、ルナは中に閉じ込められてしまいました。


意外な報せ

その一方で、近くの農場でフクロウのヒナが2羽、地面に落ちているのを見つけたとロバートさんのもとに連絡が入りました。積み上げられた藁を移動していたところ、中にあった巣から落ちてしまったそうです。暖かい巣と親が運んでくれる食べ物がなければ、数時間のうちに死んでしまうかもしれません。
このヒナたちを生かすためには、すぐに行動を起こさなければなりませんでした。彼はヒナを引き取って自宅に保護し、餌を与えました。本来、野生動物の生活に人間が手を加えるのは良くないことですが、ヒナを救うためには唯一の選択肢だったのです。
必然的にこのヒナたちをルナに託す計画が持ち上がります。ルナはまさに卵を温めていたところなので、この2羽にとって理想的な里親になるでしょう。
感動の対面

ただ、その前にルナを解放してあげなければなりません。ルナに怪我をさせないよう巣の裏側を開けて中から脱出させ、その間に巣の入り口をきれいにしました。
そして、ロバートさんはルナが留守の間に2羽のヒナを巣の中へ入れました。果たしてルナは彼らを受け入れてくれるでしょうか。その結果はすぐにわかりました。
巣に戻ったルナはヒナを見つけるとすぐに彼らに駆け寄り、自分の羽根で包み込みました。彼女もこの瞬間を待ち望んでいたかのようです。
ルナとヒナが初対面する様子は以下の動画で見ることができます。次はきっとこのヒナたちが大空へと旅立つ様子が見られるでしょう。
YouTubeのコメント抜粋
- いいなぁ…ほっこりするなぁ。彼女はとても生き生きとしていました
- 「私の赤ちゃんがやっと孵った!」と慌てて抱きしめる姿は、喜びであふれているようにみえます🥰🥰🥰
- ルナも孤児だったなんて…素敵な循環ですね🥰😍
- フクロウに夢中で、巣に置かれたネズミを見逃してしまうところでした😄
- 泣いちゃいそうです。ルナの卵がまた失敗に終わったときはとても悲しかった。
ヒナを待っていたかのように即座に駆け寄る姿は、まさに心打たれるものがあります。ブラボー - 涙が出るほど感動しました。母の愛に勝るものはないですね。このような反応を見ることができるのは素晴らしいことです🦉💗
- すごすぎるー!赤ちゃんは暖かくしてあげないとね💕

よかったのぉ!
無事巣立ってくれることを願うばかりじゃ
コメント