食欲旺盛で大胆なヘビが、自分よりも大きな毒ヘビを飲みこもうとする様子が撮影されました。
ヘビがヘビを食べる世界

この珍しい光景は米国ジョージア州のトム・スレイグルさん(82歳)が撮影したもので、彼は郵便受けの近くで絡み合った蛇を見つけて驚いたそうです。彼が撮影を始めた時にはすでに恐ろしい食事は始まっていました。
2022年6月8日、ジョージア州野生生物資源局の職員はこの映像に「It’s a snake eat snake world out there. (ヘビがヘビを食べる世界だ)」というタイトルを付けてFacebookで公開しました。

動画では、コモンキングヘビ(Lampropeltis getula)が顎を大きく開けて、自分よりも大きなシンリンガラガラヘビ(Crotalus horridus)の胴体をゆっくりと体の中へと移動させているのが確認できます。ガラガラヘビは全く動いていないようなので、食べられる前に殺された可能性が高いようです。
すでに一部が飲みこまれてしまっているため動画では体長の正確な比較はできませんが、食べられているシンリンガラガラヘビは体長1.8メートルにもなることが知られている一方、コモンキングヘビは最大でも1.2メートル程にしかなりません。映像のガラガラヘビは明らかにキングヘビよりがっしりしていて、体長も体重も大きかったと推測されます。
毒への耐性

ヘビがヘビを食べ合うことはよくあることであり、また、ヘビが鹿や牛、そして人間など、自分よりはるかに大きな獲物を飲み込むこともよくあることですが、小さなヘビが大きなヘビを食べるということはあまりありません。通常、大きなヘビが小さなヘビを食べるのが普通です。
しかし、実はコモンキングヘビは自分よりも大きなヘビを食べることが知られている数少ない種の一つなのです。彼らは通常、トカゲやげっ歯類、鳥類、亀の卵などを食べていますが、時にヘビをターゲットにすることがあります。
コモンキングヘビは獲物となるヘビの首元に噛みつくと、相手の顎を抑えて噛まれないようにしながら体を巻きつけ、きつく絞め上げることで狩りをします。コモンキングヘビに毒はありませんが、他の毒蛇の毒に対して耐性があります。ジョージア大学によると、ガラガラヘビ、カパーヘッド、ヌママムシなどの毒ヘビを安全に食べることができます。
動画の2種はいずれも米国東部に普通に生息していますが、コモンキングヘビは個体数を急速に減らしているそうです。
facebookのコメント抜粋
- これこそ良いヘビを殺してはいけない理由なんだ!
- このようにキングヘビがいる限り、毒蛇を見ることはあまりありません!彼らを何匹か見つけて素晴らしい住処を提供してあげたいものです!
- 先週、Charlie Elliot野生動物センターで釣りをしている時に、大きなカパーヘッド(毒蛇)を食べているのを見ました
- ヘビは飲み込むには長すぎるようなものをどうやって食べるのか、いつも不思議です
- キングスネークが次の食事を必要とするのはいつ頃だろう?
→(野生生物資源局の回答)素晴らしい質問ですね。小さな獲物を食べる場合は、週に1回程度が目安になります。しかし、映像の食事はかなり大きく、消化に時間がかかるでしょう。そのため、もっと長い間食事をしなくても良いだけのカロリーを持っていたと思います。
reference: Snake caught eating even bigger snake in striking new video | Live Science、Lampropeltis getula – Wikipedia、Timber rattlesnake – Wikipedia

すごい映像じゃ!
毒に耐性があっても自分よりも大きなヘビを殺してしまうとは…
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