ナミビアの海岸沿いにはおよそ150万匹のミナミアフリカオットセイが生息しています。
彼らが休息を取っている砂浜で、首元に何かが刺さった状態のオットセイが発見されました。このオットセイを救うため、二人の男性は砂浜を駆け回ります。
ナミビアに生息するオットセイたちは違法に投棄された漁具やゴミによって傷けられ、命を落としています。ナウデさんとデンジルさんは、そんなオットセイたちを救うため、2020年に動物保護団体「Ocean Conservation Namibia(OCN)」を立ち上げました。
そして、2020年11月、例のオットセイを発見したのです。

OCNの二人は、漁具によって傷つけられたオットセイを探すため、走って彼らを追いかけています。

すると、一頭の小さなオットセイの首元に何かが刺さっているのが見えました。当初、彼らは木片だと思っていましたが、よく見てみるとそれは魚だったのです。

彼らはアザラシを抑えると、首から魚を取り外しました。

これはセントジョセフシャーク(Callorhinchus capensis)というギンザメの幼魚で、背びれの前に大きな毒針があります。彼らが言うには、この魚の毒はエイなどに比べるとそれほど強力なものではないそうです。
この出来事の二カ月ほど前、ここナミビアでオットセイの大量死が発生しました。オットセイたちは皆、やせ細っており、原因は餓死によるものだと考えられました。そのためオットセイたちは新しいエサを探す必要があり、その一つがこのセントジョセフシャークだったのです。
彼らはこの二週間前にも二頭のオットセイからエイのトゲのようなものを取り外していて、ここでようやく答えがわかりました。


さて、首に刺さったサメを取り外してもらったオットセイは、開放されても彼らの元を離れようとしません。捕まえるときには暴れていたのですが、助けてもらったのがわかったのでしょう。
しかし、OCNの二人には、助けなければならないオットセイがまだたくさん待っています。
この小さなオットセイに別れを告げると、彼らはまた砂浜を駆けだすのでした。
YouTubeのコメント抜粋
- 世の中が悪いことばかりだと、あなたのような人が特別なことをしているのを見ると心が温かくなりますね。これからも頑張ってください!
- アザラシが傷口を開いたまま海水に飛び込むのは、さぞかし辛いことだろうと想像します。奇跡を起こしていることに感謝します
- 首にサメが刺さったアザラシが、あなたが助けた後すぐに立ち去らなかったのが印象的ですね。痛みを和らげてくれたあなたに好感を持ったのでしょう
- 私はあなた方にとても感動しています。このまま良い仕事を続けてください
- この世界にはあなた達のような人がもっと必要だ!素晴らしい仕事です👍👍
- 世界の人々が地球の隣人たちを純粋に助けていることを知り、少し安心した
- 本当にありがとうございます。あなた方はこの世界における真のヒーローです
彼らのOCNという団体は政府からの援助などは受けておらず、すべて寄付や関連商品の販売などによって賄われているそうです。興味のある方は、彼らのHPにアクセスしてみてはいかがでしょうか?
Ocean Conservation Namibia | Seal Rescues (ocnamibia.org)
reference: Brown fur seal – Wikipedia、Cape elephantfish – Wikipedia

素晴らしい活動じゃな
これからも頑張ってほしいぞぃ
コメント
ギンザメの一種なのでサメではないです。
ありがとうございます。修正しました。