キツツキはドングリの貯蔵庫をめぐって血みどろの争いを繰り広げる

生物学
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キツツキにとって、ドングリは生死を分ける大問題です。

アメリカ西部からメキシコにかけて生息するドングリキツツキは、冬を越すために必要なドングリを求め、何日もかけ、ライバル達との血みどろの争いを繰り広げます。


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鳥たちの戦い

ドングリキツツキのオス

スミソニアン国立自然史博物館の鳥類学者であるサハス・バーベ氏は、『Current Biology』誌に発表した論文の中で、鳥類の戦いの複雑な仕組みについて詳しく記載しています。

「私たちは、戦いの末に地面に落ちた鳥を何羽も見ています。その鳥は、目がくり抜かれ、翼が折れ、羽が血だらけになっていました」とバーベ氏は言います。

この鳥たちの争いに興味があるのは人間だけではありません。鳥たちの激しい縄張り争いは、しばしば同じ鳥の見物人たちの前で行われるそうです。これらの観衆は、自分のテリトリーを放置したまま、2、3キロも離れたところから飛んできて、1時間ほど戦いの様子を観察するのです。

オークの森に住むドングリキツツキは、何千個ものドングリを埋め込んだ枯れ木の”貯蔵庫”をめぐり、40羽ほどの鳥が激しい争奪戦が繰り広げることがあるといいます。

ドングリの貯蔵庫

ドングリを埋め込んだ木
Photo: Neil Losin

一般的に、枯れ木や切り株に作られるこの重要な貯蔵庫には、キツツキが食料不足の季節を生き延びるために必要なドングリが数百個から数千個も埋め込まれています。この貯蔵庫は、1~3頭のメスと、彼女たちと交配する7頭ほどのオスからなる群れによって管理されています。

不思議なことに、これらのグループは通常、血縁関係のない2組の兄弟姉妹で構成されています。兄弟姉妹は互いに交尾し、泥棒から縄張りや穀物庫を守るために精力的に行動しているのです。

彼らは通常5、6年間は親や叔母、叔父の巣で、ヘルパーの役目を担います。しかし、ヘルパーは集団の中では繁殖することができないので、繁殖するためには自分の縄張りを見つけるしかありません。激しい争いは、こうしたヘルパーがが繁殖者になろうと努力する結果なのです。

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覇権争い

無線機が取り付けられたドングリキツツキ
Photo: Sahas Barve

バーヴェ氏の研究チームは、カリフォルニア州のヘイスティングス保護区において、ドングリキツツキに小さな無線発信機を取り付け調査を行いました。そして、2018年から2019年の間に3つの覇権争いを観察することができました。

これらの戦いは、群れのメスのキツツキが死んだことにより、姉妹の連合が空きを埋めるための戦いを繰り広げたものだといいます。これまで、こうした鳥同士の争いは混沌としていて、じっくりと研究することができませんでしたが、キツツキに無線機を取り付けたことで、戦いの詳細を観察することができました。

例のとおり、戦いが始まって1時間もすると野次馬がやってきます。彼らは、自分のドングリの安全が脅かされる危険を冒しながらやってきているのです。このような時間と労力を費やすことが、見学者である鳥たちにとって、いったい何の価値があるのか、それは明らかになってはいません。

バーブ氏はこの野次馬たちについて、次のように述べています。「こうした覇権争いは、社会的な情報源として実に重要なようです。私たちの推測では、彼らはそこから新鮮な情報を得ているのではないかと考えています」

縄張りを持つ群れのメンバーのうち、オスかメスの全員が死んでしまったとき、ヘルパーとして働く兄弟または姉妹たちにチャンスがやってきます。彼らは遠くからその地域にやってきて、欠員を埋めるための覇権争いを始めます。争いは、兄妹、姉妹の2〜4羽で構成する連合同士によって行われ、勝ち残るのは1組だけにもかかわらず、10数組が戦いに参加することもあります。

「覇権争いにやってきたドングリキツツキたちは、その地域にある大きな木の近くで大きな声で鳴き、狂ったように飛び回ります。近づいてみると、3、4羽で構成された十数個の連合が枝の上でポーズを取り、戦いを繰り広げています。これは動物界ではとても珍しいことです」

森林火災

2020年の夏、カリフォルニア州で発生した森林火災により、ドングリキツツキたちの住むヘイスティングス保護区の森の大部分が焼失しました。50年以上にわたって歴代のドングリキツツキたちが守ってきた縄張りや貯蔵庫が失われたのです。

研究者たちは、ドングリキツツキがこの事態にどう対応するかに注目しています。

彼らは新しい貯蔵庫を作るのか、それとも他のグループの縄張りを奪うために血みどろの戦争を仕掛けるのでしょうか?結論はいずれ報告されるかもしれません。

reference: These Woodpeckers’ Bloody Wars Draw Crowds | Smart News| Smithsonian Magazine

キツツキたちがやたらとドングリを木に埋めているなとは思っておったが、あれがそんなに大事なものだとは思わんかったぞぃ

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