砂漠などの乾燥した地域には、一度カラカラな乾燥状態に陥ったとしても、水を与えることで蘇る植物が生息しています。
この動画は、乾燥した状態のテマリカタヒバに水を与え、復活する様子をタイムラプスで撮影したものです。
復活する植物
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乾燥した茶色の玉のようなものに水を与えると、わずか数時間で花が開くように葉が広がっていきます。

開いた葉はみずみずしい緑色を取り戻し、完全に生きた植物であることがわかります。
乾燥した地域で生き延びる生存戦略

こうした植物は復活植物と呼ばれており、乾燥した地域で生き残るために適応した結果、こうした特性を獲得しました。
テマリカタヒバ(Selaginella lepidophylla)は、長期の干ばつが続くと少しずつ乾燥して、茶色いボールのように丸まっていき、やがて根からはがれ、風によって転がって運ばれていきます。そして、水のある場所にたどり着くと、急速に葉を広げ、その場所に根付くのです。
テマリカタヒバは、乾燥状態に入ると代謝機能を極限まで低下させます。ほとんど完全な乾燥状態、重量が元の3%程度になるほどの乾燥に耐えることができ、この状態のまま、数年間生き続けることが可能です。
テマリカタヒバのような復活植物が極端な脱水状態にも耐えられるのは、一部の植物やバクテリア、菌類がエネルギー源として利用するトレハロースという糖を持っているからだと考えられています。トレハロースは、タンパク質を安定化させるとともに細胞膜を保護し、極限状態から植物を守ってくれるのです。

reference: Selaginella lepidophylla – Wikipedia

植物の生存戦略はどれも巧妙で見事じゃのぉ
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