世界には約100万種もの昆虫がいると言われています。
その中には変わった昆虫もたくさんいますが、特にど派手な模様を持つのがこの昆虫です。
クリスマスカラーの昆虫

どうでしょう?こんな色の昆虫は他に見たことがありませんよね?
名前はテングビワハゴロモ(Pyrops candelaria)と言い、セミなどに近い昆虫です。中国、香港、カンボジア、ベトナム、ラオス、タイなどで確認されています。
鮮やかな赤、緑、黄色の模様はクリスマスカラーのようです。名前の通り、頭には天狗の鼻のような赤い角があります。この角は体の半分ほどの長さがありますが、中は空洞になっています。
その幻想的な姿から、夜間に頭部が発光するという説があり、カール・リンネ※はランタン・フライ(lanternflies)という名前を付けました。
カール・フォン・リンネ(1707-1778)はスウェーデンの生物学者で、近代的分類学の祖と言える存在です。そのため「分類学の父」とも呼ばれています。
しかし、実際には頭部が発光することはなく、この間違いが発覚した時にはすでに名前が定着していました。そのため、英語では今でもランタン・フライと呼ぶことがあります。
食性や生態など

テングビワハゴロモは、蚊のような鋭い口で木や果実、植物などに穴を開けて樹液を食べます。
樹液は糖分を多く含みますが、昆虫に必要な他の栄養素が少ないため、たくさん食べる必要があります。そのため、余分な糖分を体から分泌させており、ヤモリや蛾などがこの虫の背中をなめる姿が観察されることがあるそうです。
この虫はセミなどと同じように、卵から幼虫、そして成虫へと成長する、いわゆる不完全変態の昆虫です。また、生息に適した木が見つかると、何世代にもわたって住み続けることもあります。
reference: Pyrops candelaria – Wikipedia、The Lantern bug (pyrops candelaria) (wildcreatureshongkong.org)、カール・フォン・リンネ – Wikipedia

こんな色の昆虫がいるんじゃのぉ
この記事は、2022年3月2日に投稿した内容を修正・再投稿したものです。
コメント