非常に珍しい卵嚢を抱えて泳ぐ真っ赤なイカが深海で撮影される

その他の生物

通常、イカの卵はゼラチン状の卵嚢(らんのう)に入った房のような状態で生み出されます。浅い海域に住むイカは、この卵嚢の房を漁網やサンゴなどに産み付けますが、沖合や深海に住むイカは卵を産み付ける場所がないため、卵嚢を海中に浮遊させることがあります。

しかし、今回深海で観察された真っ赤なイカは、なんと卵嚢を抱えたまま泳いでいたのです。

\NTTが提供する光回線【フレッツ光】/

卵嚢を抱く真っ赤なイカ

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この映像は、MBARI(Monterey Bay Aquarium Research Institute)という海洋研究所が、カルフォルニア沖水深4,560フィート(約1,390m)の深海で遠隔操作車(ROV)を使って撮影しました。

この真っ赤なイカは、ベリイナツメイカ(Bathyteuthis berryi)と呼ばれ、映像では大きく見えますが、実際は外套膜(胴体部分)が7.6cmほどしかありません。

深海に住んでいるため詳しい生態はあまりわかっていませんが、この種が卵嚢を抱く様子が撮影されたのは2005年に次いで二回目です。母イカが卵嚢を捕食者から守ることにより、無事に赤ちゃんが孵化する確率を高めているものと考えられます。

他の深海のイカも抱卵するかもしれない

抱卵するテカギイカ(Gonatus onyx)

こうした行動は深海に生息するタコではよく見られる光景ですが、イカではまだ3種しか確認されていません。2002年、MBARIが抱卵するテカギイカ(Gonatus onyx)を撮影したのが最初の確認例になります。

ベリイナツメイカとテカギイカは、生物分類上、別の科に属しています。そのため、研究者たちは抱卵行為は独立進化したもので、深海に住むイカの中では共通の戦略である可能性があると考えています。つまり、確認されていないだけで、深海には他にも抱卵するイカの種が多数いるかもしれません。

MBARIは、深海での調査について次のように述べています。

「深海は研究が難しく、私たちは深海生物の行動をほんの少ししか見ることができません。私たちのROVによって撮影された映像は、パズルの新しいのピースを提供し、深海生物に対する私たちの理解を向上させるのに役立っています」

reference: Watch a Deep-Sea Squid Carry Hundreds of Pearl-Like Eggs | Smart News| Smithsonian MagazineReal Monstrosities: Broody Squid

抱卵は種の生存戦略としては、とても自然で有効じゃと思えるのぉ

たしかに他にも抱卵するイカの種が見つかるかもしれん

それにしても美しいイカじゃな

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