なぜ深海にはたくさんの巨大生物がいるのか?

その他の生物

深海や極寒の地では、海の生物(主に無脊椎動物)は巨大化することがあります。イカ、ウミグモ、マリンワームなど、さまざまな種の生物が近縁種を凌駕する大きさに成長するのです。なぜ深海ではこのような現象が起こるのでしょうか?

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暗く、冷たい深海の世界

深海は暗く、冷たい世界です。一般に深海は水深200m以下の海域を差し、水深1,000mを越えると水温は2~4℃で一定になります。また、水深200mまで届く太陽の光は海面の0.1%程度です。この深海の世界には、地上では考えられないような巨大な生物がたくさん生息しています。

南極周辺の深海に生息するダイオウホウズキイカ(学名:Mesonychoteuthis hamiltoni)は、世界最大の無脊椎動物の一つとして知られており、体長は12~14mもあります。また、日本近海の深海には、世界最大のカニであるタカアシガニが生息しています。

深く冷たい海の中で、生物はなぜこれほどまでに大きくなるのでしょうか?それは彼らにとって必要な生存戦略であり、極寒の海がそれを可能にする要因なのかもしれません。

乏しい食料

2006年に『Journal of Biogeography』誌に発表された論文によると、深海は孤島の生態系同様、資源が極端に制限されているといいます。食料の多くは浅い海域にあり、海底に流れ込むのはそのうちのごく一部に過ぎません。カリフォルニア州モントレーベイ水族館で深海生物を研究しているアリシア・ビトンド氏によると、餌が乏しい場合、体が大きいことは大きな利点になるといいます。

大きな動物は、餌や仲間を探すため、より速くより遠くまで移動することができます。また、代謝の効率もよく、餌を蓄える能力も高くなります。そのため、大きな死骸のようなものが深海に流れ込むと、大きな捕食者は多くの食料にありつくことができ、そのエネルギーを長く蓄えることができる、とビトンド氏は説明します。

ニシオンデンザメ

また、水温の低さは動物の代謝を著しく低下させ、巨大化を促進させるかもしれません。深海に生息する生物では、ニシオンデンザメ(学名:Somniosus microcephalus)のように非常にゆっくりと成長する種が多くみられます。

ニシオンデンザメは、体長7.3メートル、体重1.5トンまで成長しますが、その大きさは数百歳に及ぶとされる寿命によってもたらされたものです。ある調査によれば、彼らは1年に1センチずつしか成長しません。そして、性的に成熟するのは約150歳になってからだとされています。このサメがこれほど長く生き、これほど大きく成長できるのは、深海に捕食者がいないことも一因であるようです。

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極地で見られる巨大生物

人類が深海を調査できるようになる前は、こうした巨大生物は南極付近の海で発見されていました。水温の低い南極付近では、巨大化はもっと地表に近いところで起こっているのです。

極地の巨大化について研究してきた生態物理学者のアート・ウッズ氏は、「南極大陸には、(巨大な生物が)より地表に近いところで生活できる何かがあるのかもしれません」と言います。また、これらの巨大化は冷たい海域の酸素供給と関係がある可能性があるそうです。

米国地質調査所(USGS)によれば、これらの海域では酸素濃度が高いのだといいます。しかし、この環境にいる生物たちは水温が低いために代謝が低下し、酸素を非常にゆっくりと使用している、とウッズ氏は説明します。豊富な酸素供給が需要をはるかに上回っているため、成長の制約が解除される可能性があるというのです。

「(この環境では)酸素欠乏に苦しむことなく、体格や組織をより大きく発達させることができます。酸素が豊富に供給されることが必ずしも生物を巨大化させる原動力にはなりませんが、それを可能にする可能性は高いと考えられます」

巨大化の限界

南極海で発見されたウミグモ

しかし、極地の巨大生物にも限界はあるようです。

2017年にウッズ氏らが学術誌『Proceedings of the Royal Society B』に投稿した論文では、体長30cmを越える大きさにまで成長する巨大なウミグモについて報告しています。

その中で、大型のウミグモは体内の酸素濃度が低いことが明らかになりました。好気性代謝(酸素を使って糖からエネルギーを得る仕組み)は酸素の供給に依存しており、酸素が少なくなりすぎると組織は酸素欠乏に陥ります。これらの生物の酸素濃度が低下していることは、酸素の供給と需要のバランスに何らかの変化(問題)が生じていることを示唆しています。

「彼らは十分な酸素を取り込めないサイズにまで達していると考えています。これらの生物は、限界にぶつかり始めているのです」

ここまで、深海の巨大生物が生み出されるいくつかの仮設を挙げましたが、正確なメカニズムはまだ解明されていません。ウッズ氏は、「生物学では確かなことは何もないと言えるでしょう」と述べています。

reference: Why are there so many giants in the deep sea? | Live Science深海とは – 国際海洋環境情報センター(GODAC:ゴーダック) (jamstec.go.jp)

深海の巨大生物…、ロマンじゃな

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