砂浜に落ちたゴミに見えるケーブル状の物体、実はムチカラマツというサンゴの仲間だった

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砂浜を歩いていると、貝殻や海藻、木片などに混じって多くのゴミが落ちているのを見かけることがあります。しかし、何かのケーブルのように見えるこの黄色の物体は、ゴミではなくれっきとした海の生き物なんです。

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砂浜に打ち上げられた黄色のケーブル

Photo: mwms1916 via Flickr under (CC BY-NC-ND 2.0)

米国テキサス州にあるパドレ島国立海浜公園の公式Facebookは、砂浜で何かのケーブルのようなものを見つけても、それはゴミではなく、ムチカラマツというサンゴの仲間であると説明しています。

米国国立公園局(NPS)のガイドであるレベッカ・クラウセン氏は、実際に海岸に打ち上げられたムチカラマツの写真とともにこの投稿を行いました。海水浴客の中にはムチカラマツをゴミと勘違いする人も多く、NPSに対し、『この物体は何なのか?』という問い合わせが多数寄せられているそうです。

サンゴの分類

ムチカラマツはサンゴの仲間であり、クラゲなどと共に刺胞動物に分類されます。刺胞動物には、クラゲ型とポリプ型があり、クラゲ型が海の中をぷかぷかと泳いで移動するのに対し、ポリプ型は岩などに付着して生きています。

実はクラゲもポリプとして岩に張り付いている時期があるのですが、大人になってもポリプ型なのがイソギンチャクやサンゴです。イソギンチャクとサンゴの大きな違いは骨格の有無です。サンゴが硬い骨格を持つのに対し、骨格の無いイソギンチャクは”ぷにぷに”しています。

さらに、サンゴは一つのポリプからなる単体サンゴと、ポリプが分裂を繰り返してできた群体サンゴに分けられます。実はサンゴ礁を造るサンゴは、一つ一つが小さなポリプがたくさん集まった集合体なのです。

ムチカラマツも群体で、それぞれが6本の触手を持った多くのポリプが集まってできています。黄色や赤、オレンジなどの鮮やかな色を含む様々な色があり、最大で1メートルほどに成長します。

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打ち上げられたサンゴの行方

クラウセン氏は、「私の知る限り、このサンゴは割れて死んでしまったために砂浜に打ち上げられたものです。仮に生きていてもわからないと思います。サンゴは自然のものであり、分解されて島を助けることになるので、そのまま浜辺に置いておくことをお勧めします」と述べています。

Facebookのコメント欄には、謎の物体の正体を知った人たちから感謝の声が寄せられました。あるユーザーは、「最初は捨てられた釣り糸の塊だと思い、かなり動揺しました。でも、これで分かりました。とてもクールです!」とコメントしています。

しかし、多くの人がムチカラマツをゴミと間違えてしまうのも無理はないかもしれません。砂浜には毎年、大量のゴミが流れ着いています。しかし、打ち上げられたサンゴは分解されると、いわゆるサンゴ砂になり、砂浜の一部になります。

Facebookの投稿の最後には、「今度、砂浜を散歩するときは、ぜひムチカラマツを探してみてください」と書かれています。

reference: Tangled ‘Cord’ Mistaken for Litter Is Actually a Sea Creature | Smart News| Smithsonian MagazineLeptogorgia virgulata – Wikipediaサンゴ?それともイソギンチャク? | えのすいトリーター日誌 | 新江ノ島水族館 (enosui.com)、、

黄色の紐が絡まった写真は、何かのケーブルにしか見えんぞぃ

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