ヨモギ由来の成分が線虫の寿命を延ばすことが確認される 人間への応用も?

植物

老化の進行は一定ではなく個人差がありますが、その理由はまだ明確になっていません。しかし、近い将来、老化の進行をコントロールできるようになるかもしれません。

ある研究チームが、ヨモギから抽出した成分が線虫の代謝を改善し、寿命を延ばすことができるという画期的な研究結果を発表しました。

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老化と代謝

老化は生物学的なプロセスであり、その進行は代謝の状態に左右されるという説があります。誰もが同じように年をとるわけではない理由を代謝のプロセスに見出そうとした研究者たちが日夜研究をしていますが、その因果関係はまだ明確にはなっていません。

しかし、今回の新しい研究はその因果関係を説明する一歩となり、人間の寿命を延ばす手掛かりとなる可能性があります。

2022年2月、アメリカにあるルイジアナ州立大学(LSU)の研究チームが、ヨモギから抽出した成分が線虫の代謝を改善し、寿命を延ばすことができるという研究結果を『Journal of Gerontology』誌に発表しました。

以前、同大学の生物医学研究センターが、マウスを用いた研究で同様の効果を発表していましたが、これはそれを裏付けるものとなります。

研究に使用した線虫とヨモギ

実験に使用されたシー・エレガンス
Photo: LSU / Bhaswati Ghosh

今回の研究で使用されたのは、シー・エレガンス(学名:Caenorhabditis elegans)と呼ばれる線虫です。この線虫は実験に適した特徴や必要な情報(塩基配列など)が揃っており、多くの実験で使用されています。こうした生物をモデル生物と呼びます。

LSUの学生で論文の主執筆者であるバスワティ・ゴーシュ氏は、「この研究を線虫で行ったのは、線虫は3週間ほどしか生きられないので、1~2ヵ月で明確な結果が得られるからです」と述べています。

ハマヨモギ

また、線虫に与える成分はハマヨモギ(学名:Artemisia scoparia)というヨモギの一種から抽出されました。このヨモギはアジアに広く分布していて、中国では伝統的な薬品として使われており、日本にも自生しています。

このヨモギには、フラボノイド、クマリン、フェノール酸、テルペノイドなど、多くの生理活性物質(生物の機能を変化させる化学物質)が含まれていることが知られています。

彼らはこのヨモギから抽出した成分を”SCO”と呼んでおり、これはマウスを用いた先行研究で使用したものと同じものになります。

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実験結果

実験は、SCO(ハマヨモギから抽出した成分)を線虫(シー・エレガンス)に様々な量で与え、その寿命を測ることで行われました。

その結果、1番目と2番目に多い量を与えた線虫は代謝の状態がすぐに改善され、未投与の線虫よりも40%長生きしました。また、SCOを投与した線虫は脂肪が増え、動きが鈍くなりましたがストレスに強くなりました。

さらに、蓄えられた脂肪にも違いがあり、SCOを投与した線虫は「飽和脂肪酸」ではなく、「不飽和脂肪酸」を蓄積するようになったのです。

不飽和脂肪酸は肉よりも魚に多く含まれるとされています

脂質には二つの脂肪酸が含まれています。それが「飽和脂肪酸」「不飽和脂肪酸」で、飽和脂肪酸は”LDL”と呼ばれる悪玉コレステロールを増加させるのに対し、不飽和脂肪酸はLDLを増加させない作用があります。

そのため近年では、不飽和脂肪酸がコレステロール値を下げ、生活習慣病を抑制する効果があることが期待され、注目されています。

研究者たちは、SCOが線虫の体内にある不健康な脂肪(飽和脂肪酸)を健康な脂肪(不飽和脂肪酸)に変換するのを助けたと考えています。この結果は、食事そのものが老化に影響を与える重要な要因になりえることを示唆しています。

さらに、寿命が最も延びた線虫は大人になる前(性成熟前)の時期からSCOを与えられていた個体でしたが、中年期を迎えてからSCOを初めて与えられた線虫にも大きな効果があることが観察されています。この線虫は、通常よりも約20%長く生きることができました。

SCOを接種することに遅すぎるということはないようです。

食事によって老化を治療し、多くの病気を抑制する

研究を指導したアダム・ボーナート博士は、「最近まで、食事によって老化がどのように変化するのか、また、中核となる代謝シグナル伝達経路がどのように長寿に影響するのかは、あまり知られていませんでした」と述べています。

「我々が示すことができたのは、天然由来の抽出物が、遺伝子変異とほぼ同じように、これらの経路に影響を与えることができるということです。SCOが長寿にこれほど大きな影響を与えることができるという発見は、私たちが自分自身の老化をある程度コントロールすることができるということを示唆しています

また、ボーナート博士は細胞の年齢が多くの病気に関連していることを指摘しています。

「私たちは、年齢が癌や心血管疾患などの多くの疾患の主要な危険因子であることを知っていますが、老化を治療可能な疾患と考えれば、実は多くの疾患を一度に治療できるのです」

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人間への効果は未解明

著者たちは、SCOが不飽和脂肪酸を蓄えるのを促し、線虫の寿命を延命させるのに役立つ天然由来成分であると結論付けています。

しかし、山にヨモギを探しに行くのはもう少し待ったほうが良いでしょう。

現状では、人間がSCOを寿命を延ばす栄養補助食品として摂取することは推奨されておらず、何が安全で効果的な投与量になるのかは全く解明されていません。

また、研究では他のいくつかの近縁種の植物の抽出物の効果も調査しましたが、脂肪の調節と長寿に対するプラスの効果はハマヨモギのみしか確認されませんでした。


reference:Could a botanical extract extend the lifespan of humans? • Earth.com

難しい話じゃったが、とりあえずまだヨモギを摘みにいくのは早そうじゃ

将来サプリメントなどで手軽に摂取できるようになるかもしれんな

コメント

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